日本ではハンバーガーと言えばマクドナルドが有名で、それに次いでモスバーガー、ロッテリアなどが知られているのではないでしょうか。
その3社よりはやや知られていないかもしれませんが、バーガーキングも人気のあるハンバーガーショップです。そのバーガーキングの宣伝のクセが強いということで、少しだけ紹介してみたいと思います。
バーガーキングの広告戦略
SNSで話題になった秋葉原の『バーガーキング VS マクドナルド』
今年(2020年)の1月に、マクドナルド秋葉原昭和通り店が閉店になりました。その二軒隣に店舗を構えていた秋葉原昭和通り店のバーガーキングが店頭に掲げた広告が話題になりました。記憶に新しい方も多いのではないでしょうか。
左側が閉店するマクドナルドが出したポスターで、右側がそれに対してバーガーキングが出した広告です。
一見すると、バーガーキングのポスターはマクドナルドを労うような文章になっていますが、一番左を縦読みすると「私たちの勝チ」となるとのことで、話題になりました。
バーガーキングの広告は、特に海外では以前から過激なものが多く、そのファンからは「さすがバーガーキング」といった声もあるようですが、「怖い」といった声も多かったようです。 縦読み時代は割と昔からある手法で取り立てて 目新しさがあるわけではありませんが、日本ではなかなか見ないその怖さが話題になった一因だと思います。
他にも面白い宣伝方法がある。一転して平和な下北沢店の新規オープン
過激な広告ではありませんが、下北沢店の新オープンの広告も面白かったので紹介します。
今度は、2019年12月23日に新しくオープンしたバーガーキング下北沢南口店の広告です。
建設中の壁や窓ガラスを保護するための覆いにTwitterのつぶやきが掲載されています。
「バーガーキング下北沢店作ってくれや」というつぶやきに対し、バーガーキングの公式アカウントが「作ってんで!」と返しており、そのやりとりの様子が実際に工事中の店舗に載っています。
もしかしたら最初のツイートも、工事中の壁紙への掲載を見越したステマなのではないか・・・と疑ってしまいますが、最初のツイートは2019年5月19日で、公式アカウントの返信は2019年12月9日となっており、わざわざこのために仕込んだとは考えづらいですね。
テレビCMなどは莫大な広告費をかけられるのでしょうが、こういうところの広告予算は少なそうですので、その中で話題となる広告を作れるのはすごいですね。
海外のバーガーキングの過激な広告
ブラジルで話題になった『炎上広告』
ブラジルで実施されたキャンペーン『Burn That Ad(あの広告を燃やせ)』もなかなか過激です。
専用のスマホアプリをインストールして、そのアプリ越しに街中のライバル店の広告を覗くと、AR(拡張現実)によりアプリ内で広告が燃えるというものです。
さらに、燃やした後にワッパーのクーポン券がもらえるようです。文字通り『炎上広告』として、話題になったようです。
縦読み広告も日本人の感覚からすると怖い感じがしますが、これは日本でやったら本当に炎上してしまいそうです。
アメリカのマクドナルドの過激CMに対抗したアンサーCM
「マクドナルド VS バーガーキング」の構図は、昔からあるようです。
こちらは、2016年にアメリカで放送されたマクドナルドのCMです。
看板が建てられています。その看板には、
「マクドナルドまで5km」
「バーガーキングまで258km」
と書かれています。
マクドナルドの方が店舗数が多いことをアピールしたCMのようです。
(それにしても5kmでもそこそこ遠いように思いますが、アメリカはスケールが違いますね。)
続いて、このマクドナルドのCMを受けてバーガーキングが放送したCMはこちらです。
途中まではマクドナルドのCMと同じなのですが、マクドナルドで買うのはコーヒーのみです。それも、バーガーキングへ向かう車内で飲むためです。
最後には、無事バーガーキングでワッパーを食べています。
・・・それにしても、258kmってすごいですよね。アメリカの道路は走りやすいと聞きますが、仮に時速120kmで走り続けられたとしても2時間かかります。そこまでして遠くのファーストフード店を選ぶのは流石に無理があるような・・・。
マクドナルドも反撃、バーガーキングを皮肉ったCMが面白い
このように、マクドナルドもバーガーキングをダシに使ったCMが存在します。ひとつ紹介します。
ドイツのいじめられっ子のCM
ドイツのマクドナルドのCMです。
マクドナルドの袋に入ったポテトを食べている少年の元にいじめっ子がやってきて食べ物を取られてしまいます。それが何回か繰り返された後に、いじめられっ子の少年はバーガーキングの紙袋でマクドナルドのフードを隠します。そうするといじめっ子は少年に見向きもしなくなります。
これも冷静に考えると、いじめっ子は意地悪が目的ではなくて、マクドナルドが純粋に好きということになりますよね。ちょっとシュールです。
終わりに
今回はバーガーキングとマクドナルドのCMをいくつか紹介しました。まだまだ過激なCMはいくつもあるのでまた紹介したいと思います。
海外のこのような対立構造を理解していると、怖いと思っていた「私たちの勝チ」も多少は怖さが薄れますね。
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