ノルウェーの公共放送局であるNRK局が、12時間にも渡る薪についての特番を放送し、その番組が視聴率20%超えの高視聴率を叩き出しました。
この番組が少し変わっているのが、12時間の内8時間は、ただ薪が燃えているだけの映像だったという点です。
ノルウェーの薪特集について
ノルウェーとはどんな国?
ノルウェーは北ヨーロッパのスカンジナビア半島の西側に位置する国です。隣り合っている国にスウェーデン、フィンランド、ロシアがあります。
国の面積は日本より僅かに小さいぐらいですが、人口は500万人程となっています。
年間の平均気温は約15℃と、暖流の影響のためか意外と暖かいのですが、日本に比べるとかなり寒い気候となっています。6,7月は白夜となり一日中太陽が昇る反面、12,1月は極夜となり一日中暗い時期となります。
ノルウェー人と暖炉の関係
ノルウェーの真夏の時期は日本の初夏ぐらいの気温ですが、寒くなり始める9月なかぐらいから暖炉に火をくべるそうです。
約120万世帯が暖炉を持っており、ノルウェー人にとって生活に欠かせない存在となっています。
ノルウェーで8時間も薪を燃やし続けただけの番組
番組名は『スローテレビ』
8時間も薪を燃やし続けただけの番組は、ノルウェーの公共放送局(NRK局)で放送され、番組名は『スローテレビ』といいます。
スローテレビは、他にも様々な「長尺垂れ流し特集」を放送しています。
- 列車の車窓からの風景(7時間)
- トナカイの移動(長すぎて放送が一時中断)
- クルーズ船からの風景(134時間)
最後の「クルーズ船からの風景」の映像は、生放送の最長ドキュメンタリー番組としてのギネス記録を持っています。国民の約半数が、放送中に番組を少しでも見たそうです。
日本でもたき火の『ASMR特番』が放送された
ノルウェーの薪特番を受けて、日本でも長時間の垂れ流し番組が放送されました。
放送したのはラジオ局の文化放送です。ラジオということで映像はありませんが、最新の3Dオーディオ技術を使用して、音のプロがこだわった音声となっているそうです。
これらの放送は、YouTubeやPodcast、Spotifyなどでも配信を行っているそうなので、リンクも付けておきます。
以降に掲載している音声はこのページに掲載されているものです。
第1弾『たき火特番』
2019年12月9日の深夜に、1時間半の『たき火特番』が放送されました。冒頭に少しだけ説明のナレーションが入りますが、後はひたすらたき火の燃える音のみの番組となっています。
この放送により、ハッシュタグ「#たき火特番」がTwitterのトレンド4位を記録しました。
第2弾『たき火ウィーク』
第1弾が好評だったため、第2弾が2020年2月16日に放送されました。また、1時間半たき火が燃え続ける音なのですが、最後に少しだけ「芋煮の音」が追加されました。(本当はマシュマロの音にしたかったけど音にならないので芋煮にしたそうです。)
「ウィーク」となっているのは、この番組だけでなく、その週のレギュラー番組等でもたき火を取り入れた配信を行っているからです。たき火を囲んでのトーク番組等が放送されました。
第3弾『チャーハン特番』
2020年4月20日の深夜に、「たき火特番」より30分長い2時間の「鍋でチャーハンをふるう音声」を放送しました。
文化放送の近くのお店に協力してもらい、実際のお店の厨房で録音された音声だそうです。そのため、チャーハン以外の調理の音や、お店の人らしき声も入っています。
これは、新型コロナウィルスの感染拡大によって緊急事態宣言が発令されたことを受けて、4月13日から26日までの間に実施された特別キャンペーン「気持ちで負けない!きいて、たべて、乗り越えようウィーク」の一環として放送されました。
第4弾『花火特別』
2020年6月7日には、新型コロナウィルスの影響で全国各地で中止になっている花火大会の音を、チャーハン特番と同様に2時間放送しました。
花火が打ち上がるだけの音だけではなく、花火大会の会場のように花火に合わせて音楽が流れる場面もあります。
終わりに
たき火の音は、アウトドアをする人にとっては心地のいい音なので、ASMR向きだと思います。
しかし、個人的には揺らめく炎も捨てがたいものなので、映像もあった方が楽しめるかなという気はしました。そういった意味では一番音声だけで楽しめるのはチャーハン特番のような気がしました。
文化放送は、今後もこのようなASMR特番を続けていくと思うので、注目していこうと思います。
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